Wakaの週末ハイキング- 山の歩き方 -

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まるで別世界!天空の湿原 苗場山

信越にある苗場山は「日本100名山」だ。

今まではノータッチの山だったが、今回きっかけがあって登る事ができた。

正直、予想の斜め上を行く素晴らしい山だった。稜線に広がる湿原は一見の価値がある。まさに「ハイキング」の魅力を存分に引き出す山ではないかと思う。

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日 時  2018年8月15日(水)

山 域  上信越苗場山(2,145m)

目 的  行ってみたい山に登る

コース  6:35小赤沢三合目ー7:50六合目(1,750m)ー8:30稜線ー9:27苗場山山頂ー9:30苗場山山頂ヒュッテ10:00ー10:2休憩スポット10:20ー11:00稜線より下山ー11:25六合目(1,750m)ー12:20小赤沢三合目

標高差  839m

累積標高 (上り)865m・(下り)869m

天 気  晴れ

人 数  2人

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国土地理院地図(YAMAPログ) 

苗場山「小赤沢コース」

戸隠山へ登った後、次の目的地を探す。

住まいが静岡なので、長野からぐるっと周回する感じで群馬の方に足を 伸ばそうか。

グーグルマップを見ながら探し、迷いに迷い「苗場山」に決定した。

 地図アプリ

ちなみにグーグルマップの地形図モードは山を見るのに役に立つ。

でも、ざっくり山の位置を知るのに一番便利なのはYahoo!マップだと思っている。

作った人、山好きなんじゃ?って思うくらい、山の名前が細かく載っている。

時々、車の窓から外を眺めて気になる山があるとYahoo!マップと見比べたりして楽しんでいる。

 

苗場山は、どんなルートがあるのか、どこから登れるのか、全く未知だった。

ネットで調べて、「一番短いコース」と言われている「小赤沢コース」に決定した。

アプローチ

前日のうちに、小赤沢3合目登山口へ向かう。

苗場山の小赤沢コースは長野県下水内群栄村にある秘境「秋山郷」にある場所だ。

下水内、しもみのち・・・なんか噛みそうな地名だ。

 

新潟県津南町からひたすら山道を南下する。

豪雪地帯と言われるこの近辺は果たして冬は通行できるのか気になった。

 

空は変に明るくて、怪しげな色をした雲が覆っている。

不安は的中して、突然の夕立が降ってきた。

名所の1つである「前倉橋」を通過するが、晴れの日は綺麗であろう水も濁ってしまっていた。少し残念。

小赤沢3合目登山口へ到着した頃には、雷雲が3方向から鳴り響いており、車外へはとても怖くて出れない悪天となった。

車内でプチ宴会をして就寝。

 

翌日は、まったり起床。昨日の悪天は影を潜め、晴れ空が広がっている。

車の横にピクニックシートを広げ、朝食のたらこパスタを食べる。

小赤沢3合目駐車場は100台駐車可能で、かなり広い。

きっと混むに違いないと思っていたが、結局車は10台ほどでガラガラだった。

ファミリーや軽装の若者もちらほら見かけて、日本アルプスとは登山者層が少し違う。

小赤沢三合目より登山開始

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登山口にて登山届けを記入して、いざ出発。

緩やかな地形を登っていく。

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ゆるゆる登って行くと四号目に到着

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ミヤマアキノキリンソウ

標高1,700m付近から徐々に苗場山の稜線へ向けた本格的な登りになっていく。

ここら辺りは「小赤沢コース」の中でも急登である。ところどころに鎖場が現れる。

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そこまで急傾斜ではないが泥で滑りやすい

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時折展望が現れる

稜線へ

ほどなくして景色が変わる。

一面が熊笹に覆われて景色が開ける。

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木で作られた階段を登っていくと、ついに稜線に飛び出す。

その景色をみて、感動した。

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右手に伸びている尾根が、なんだか南アルプスの深南部みたいで、「なんか深南部みたい。」と相方に言ったら、近くで休んでいた男性の2人組が反応した。

驚く事に静岡県の人だった。しばらく南アルプス深南部の話で盛り上がった。

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尖ったピークの鳥甲山が見える。

「あそこに見えている山は鳥甲山だよ。結構登りごたえがあるよ。」と教えてもらった。指し示す方には三角に鋭く尖った山が見える。かっこよくて興味が湧いた。

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私たちも山頂を目指して木道を進む。

足元を見ると綿毛になったチングルマがそこかしこに咲いている。

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後ろを振り向いて撮影

どこを向いても素晴らしい景色が広がっている。

先を歩くお母さんと娘の親子のシルエットが苗場山の湿原にとても似合っていた。 

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歩きにくい場所

途中で木道が途切れ、再び樹林帯を進む。

大岩がゴロゴロしている。泥で滑りやすく歩きにくい場所だった。

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広大な景色、全く飽きません

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木道が分岐して、その先湿原の真ん中に板が引かれた休憩スポットがあった。

何人かの人が座ってご飯を食べたりしている。

なんて良い場所なんだろう。改めてこの山の魅力を実感した。

時の流れが緩やかだ。喧騒なんてものとは無縁の世界。

やっぱりここは「ハイキング」にもってこいの場所だと思う。

苗場山頂ヒュッテに寄り道 

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苗場山頂ヒュッテに到着。

山頂まで1分という事なので、サッと往復してくる。

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その後苗場山頂ヒュッテにお邪魔して、ドリンクを購入。

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玄関の張り紙が面白い。分かります。笑

小屋番の兄ちゃんが、明るくて良い人で、またついつい話が盛り上がった。

ここら辺のおすすめをたくさん教えてもらった。「平標山」はそのうち行ってみたい。

冬に山スキーも楽しそう。

 

先ほどの休憩スポットに行ってみる。

木のベンチに腰掛けまったり。

やっぱり良い場所だ。人が少ないってのもまた良い。

苗場山はいつもこんな感じなんだろうか?それとも今日はたまたまで普段は人がひしめいているのだろうか?

下山開始

しばらく満喫して、いよいよ下山。

とてつもなく名残惜しいが、足を進める。

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あっという間に稜線の降り口まで来てしまった。

最後に苗場山の湿原を目に焼き付ける。

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帰りはひたすら三合目まで歩く。

前日の雨のせいか泥がぬかるんでいて滑りやすいので注意する。

泥がべちゃべちゃのところは、丸太を埋めてステップが作られていたが、逆に滑りやすくて緊張した。

小赤沢3合目に無事到着。

赤い湯「小赤沢温泉

苗場山頂ヒュッテの兄ちゃんに教えてもらった小赤沢温泉「楽養館」へ向かう。地図をみて行ったが迷う。

すると、近くの民宿の子供達2人がひょこっと窓から顔を出して、道を教えてくれた。

なんと優しい子供達・・・。

無事「楽養館」へ到着。

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楽養館

入浴料500円。

鉄分が豊富で湯船の底には鉄がごっそり溜まっている。

途中からは貸切状態で存分に満喫することができた。

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赤褐色の湯

とち餅大福と苗場の名水

その後、近くにあった福原商店に寄り道。「とち餅大福」を食べる。

店のおっちゃんが、「苗場山の水も飲んだ?」と聞いて来た。

見ると店の外に水場がある。

ついでに、水を汲ませてほしいというと、OKしてくれた。

車にあったペットボトル&携帯水筒、全部に水を汲ませてもらう。

連日テント生活で、コンビニで水ばかり買っていたのでとてもありがたかった。

口当たりがまろやかで、美味しい軟水だった。

今回のまとめ

今回は秘境「秋山郷」から苗場山に登った。

初めて登る苗場山は本当に良い山で、とても気に入った。

たくさんの人におすすめしたい。

景色ももちろんだが、現地の方々の人柄の良さにもたくさん触れることが出来た。

最近は体力勝負の山登りばかりだったが、こんな山登りもこれはこれで良いなぁと思った。色んな楽しみ方の出来る山はやっぱり素晴らしい。

静岡からは結構遠い場所ではあるが、また再訪したいと思った。

 

雪の苗場山の記録はこちら(新ブログへ飛びます。)