Wakaの週末ハイキング- 山の歩き方 -

ブログ移転しました。リンク→https://bigislandyamaguide.com/

MENU

三つ峠山ハイキング!山頂から富士山の絶景を拝むはずが…

f:id:vivid_783:20170924214410j:plain

残念ながらガスガスでございます。

 

本当は富士山富士宮口へ行く予定でしたが、なんと不運なことに自転車大会があったようで、通行止めを食らってしまいました。><

山仲間と、地図を睨めっこして決めたのが「三つ峠山」

私は以前一番短いルートを歩いたことがあるので、今回は、三つ峠駅からのルートのピストンをすることにしました。

このコースはアニメ「ヤマノススメ」でも主人公たちが歩いたコースです。

今回のコースについて

日程

2017924日(日)

目的地

達磨石〜四季楽園〜三つ峠〜三つ峠山荘〜達磨石(三つ峠駅ルート)

目的

富士山の代わりハイキング

天気

曇り

メンバー

2人

三ツ峠山とは?

三ツ峠山とは、山梨県都留市、西桂町、富士河口湖町の境目にある標高1,785Mの山です。

f:id:vivid_783:20170925225823p:plain

Google マップ

古くから修験道の霊山として知られていたそうです。

江戸時代の天保3年(1832年)、善應空胎上人によって開山された信仰の山。

三つ峠駅ルート

このルートの正確な呼称が分からないため、仮に「三つ峠駅ルート」と呼ばせていただきます。

いくつかある三つ峠の登山道の中で、最も歴史の感じるルートです。

出発点には「達磨石」。道中にも、空胎上人の墓や、他にも様々なものがありました。

私は富士山の代わりで、事前予習もなく行ってしまいましたが、後から調べてみると、結構面白かったたです。

もしこれから登ろうと考えている方がいらっしゃれば、ぜひ先に歴史を知ってから登ってみてください。

出発

車を止めたのは、「いこいの森」の手前。

私たちが行った時はガラガラ。

車を止めて歩き出す。

 

突然、山仲間が「車の鍵が!」と慌てて引き返していく。

「鍵かけてなかった!」

おいおい(笑)

10分程ロスタイム。

f:id:vivid_783:20170924212753j:plain

15分ほど舗装路を歩く

f:id:vivid_783:20170924212812j:plain

「三つ峠登山口」に到着

出発。ゆるゆると標高を稼いでいく。

 

今日は曇り。

晴れだったらかなり暑かったと思う。

 

私は2週間ぶりの山登り。

山仲間は2ヶ月ぶりの山登り。

山仲間は初っ端から息切れしているご様子。

「きつい〜!」だって。

f:id:vivid_783:20170924213015j:plain

所々にベンチあり

f:id:vivid_783:20170924213019j:plain

歩きやすい道が続く。ガスが幻想的。

私は先頭。後ろを気にして、ゆっくりを意識して歩いてます。

でも、ペース配分が難しい。

後ろの人がどれほどのペースが丁度良いのかが分からない。

もしかしたらもっと早くてもいいかもしれないし。

 

山仲間は相変わらずハァハァ言っている。

「ハァ〜…、大きく息を吸ったり吐いたりしてる方が疲れにくいんだよね〜。」

 

ん?

この息切れ、疲れてる訳ではなくて、意図的にやってるのかな、と気づいた。

試しにスピードアップしてみる。普通に後ろをついて来た。

f:id:vivid_783:20170924213042j:plain

股のぞき。きっと木の間から富士山が見えるのだろう。

 急登・馬返し!

f:id:vivid_783:20170924213123j:plain

馬返しに到着。

馬はお帰りなさい!!ってことでしょうか。

事前に地形図を見たら、ここからは確かに急登だった。

でもここを登りきれば、あとはトラバースが続き、最後にちょこっと登れば、山頂へつく。

f:id:vivid_783:20170924213127j:plain

f:id:vivid_783:20170924213215j:plain

f:id:vivid_783:20170924213220j:plain

急登といえど、つづら折りの登山道が続いていて、さほど大変だと感じなかった。(ペースが遅いせいかもしれないけど。)

大岩をよじ登ることもなく。手を使う場面もなく、順調に標高を稼ぐことができました。

 

やがて、看板が見える。

「ここからの下り、急です。」

登りの私たちにとっては、「馬返し」の区間が終わったということだ。

ここからはトラバース?と思いきや、再び、少しばかりの登りに入る。

f:id:vivid_783:20170924213328j:plain

シロヨメナか?

三つ峠にある石碑

きつい登りがついに終わります。

トラバース道の起点には、石碑が。

 名前の書かれた看板は立っていますが、説明などはありませんでした。

気になってしまったので、帰って調べました。(笑)

見かけたものをまとめて掲載します。

縁結び

f:id:vivid_783:20170924213310j:plain

人間の煩悩(愛欲)を悟りに変えてしまう明王。縁結びの神様として良縁を願う人たちの信仰が厚い。 空胎上人の後継者、豊恭和尚によって建てられた。

四国八十八箇所巡り

f:id:vivid_783:20170924213420j:plain

写真左上に写ってる赤い前掛けのお地蔵さんが、「八十八大師」。 何かも分からず、少し怖かったので近くで写真を撮りませんでした。

弘法大師の歩いた「四国八十八ケ所巡り」。

遠くて行けない人の為に、模倣が各地で造られた。三つ峠の「八十八大師」もその一つであり、八十八体の弘法大師像を当てたものである。

 

お遍路さん、山岳会の先輩も現在やっています。

交通費なり宿泊費なりで100万円はかかるのだとか…。

f:id:vivid_783:20170924213404j:plain

f:id:vivid_783:20170924213409j:plain

親不和

f:id:vivid_783:20170924213416j:plain

四代目の修善が登山者の安全を祈願して刻んだ石碑。

 

なぜ、「親不和」なのか?

新潟県糸魚川市にも「親不和」と呼ばれる海岸がある。

ここは、断崖絶壁の下に沿って狭い砂浜があるだけで、越後〜越中の間を行く旅人にとっては最大の難所だった。

波が引くタイミングを見計らって駆け抜け、大波が来ると洞窟に逃げる。中には波に飲まれてしまう人も少なくなかったそうです。

ここは「親不和」「子不和」と呼ばれているが、「親が子を、子が親を省みる余裕がない程危険な道」ということからそう呼ばれるようになったそうです。

Wikipedia参考にしました。

 

三つ峠の「親不和」は難所の通過に対しての安全祈願、という事でしょうか。

愛宕尊

f:id:vivid_783:20170924213750j:plain

石碑が倒れてしまっている。><
 

愛宕神社、愛宕信仰とゆかりがあるのでしょうか。

愛宕山は修験道の開祖とされる役小角と、白山を開山した泰澄が開山したと言われています。

修験道七高山と呼ばれ「お伊勢へ七度、熊野へ三度、愛宕さんへは月参り」という言葉があるほど、修験道場として栄えたそうです。

江戸時代にますます盛んになり、全国に広まりました。

空胎上人が三つ峠を開山したのも、江戸時代。

愛宕信仰からこの石碑を建てたのかもしれません。

Wikipedia参考にしました。

 

それにしても、現地にいた時は、石碑が倒れていることに対してなんとも思わなかったのですが…。

調べて歴史的背景が少し分かった今となっては、どうにかして石碑を元どおり起こしたくなります。><

f:id:vivid_783:20170924213847j:plain

空胎上人が、一石に一字ずつお経を書写し、それを埋めて石塔を建てたもの。

 f:id:vivid_783:20170924214036j:plain

 西国三十三ヶ所は、近畿及び岐阜県にある三十三ヶ所の観音信仰の霊場の総称。

日本で最も歴史がある巡礼行。観音菩薩を巡礼参拝すると、現世で犯した全ての罪が消え、極楽往生できるらしいです。

クモイコザクラの由来

これも撮影するのを忘れてしまいました。

途中に「 神鈴権現社」と書かれた看板があり、道が分岐していました。

この道の向こうにはきっと社があると思ったのですが、見に行きませんでした。

後から調べてみると、どうやらクモイコザクラはこの場所に関係しているようです。

 

江戸時代中期に、権現様を厚く信仰しているとよ女という美しい女性がいた。

村の若者たちがとよ女の気を引こうと思っても、身持ちの固い彼女は誰にも心を動かさなかった。

権現様のお祭りの日、参詣するとよ女を見計らって一人の若者が草原に火をつけた。

そのままとよ女は焼け死んでしまう。

春になると、とよ女の死んだ場所に可憐なさくら草が一斉に咲き、彼女の死を惜しんだ人たちはその美しさを讃えてクモイコザクラと呼ぶようになった。

 

だが私には疑問点がある!

クモイコザクラって、確か岩の隙間に咲くと思う。

断崖絶壁の土がちょっと詰まったようなところとか、けっこう突拍子もないところに群生していて写真を撮るのが難しい。

西沢渓谷で頭上の岩壁にクモイコザクラらしき花が咲いてるのを全力で撮影したことがあります。(結局クモイコザクラではなくシナノコザクラだった、ていうオチがありますが…。)

とよ女の死に場所は明記してないですが、草原で亡くなったとして。

草原にクモイコザクラは咲かないと思う。

なんとなく怪しいのです…。

 

ただ、クモイコザクラは可憐で本当に美しい花です。

今はその数を減らしており、絶滅危惧Ⅱ種(絶滅の危険が増大している種)に指定されています。

 

今年は残念ながらその姿を拝むことはできず。時期が早かったようで葉っぱだけは見ました。

来年リベンジ予定です。

トラバース道を歩く

f:id:vivid_783:20170924213527j:plain

狭いが歩きやすい道

傾いた柵。

「落石注意」の看板があちこちに。

積雪期はより注意が必要です。

崩壊地を横切る

「ヤマノススメ」でも印象深かった場所です。

万が一滑落すると危ない。

上からは落石が落ちて来そうです。

危ない場所に変わりはないので、慎重に、足早に通過するべき場所です。

f:id:vivid_783:20170924213608j:plain

柵が曲がっている。

f:id:vivid_783:20170924213611j:plain

ガスっていると、まるで奈落の底のように見える。

f:id:vivid_783:20170924213659j:plain

ヤマトリカブト

三つ峠の名前の由来

あちこちから水が流れ出している。

「三つ峠」の名前の由来の一つに、山頂付近から水が湧き出して居ることから「水峠」「三つ峠」となった。というのがあった。

確かに、その通り、壁からは水が湧き出していた。

f:id:vivid_783:20170924213747j:plain

f:id:vivid_783:20170924213747j:plain 

ちなみに、三つ峠の名前は他にもあります。

「開運山」「御巣鷹山」「木無山」3つを総称して「三つ峠山」というのもあります。

また、この3山は関係なく、3つの峰が連なっていることから「三つ峠山」と呼ぶ。というのもあります。この連なりに、「御巣鷹山」は含まれていません。西桂町からしか見えないようです。

f:id:vivid_783:20170924213839j:plain

ウチョウラン、残念ながらありませんでした。7月に行けば会えるかもしれません。

f:id:vivid_783:20170924213843j:plain

ハンカイシオガマ。フォッサマグナ要素であるため富士山近辺のみ分布している。他の植物の養分を吸収する「半寄生植物」。

 屏風岩

クライミングスポットを横切る。

たくさんのクライマーがいた。

いいなぁ。私もやりたいなぁ。

羨望の目を向けて通過。

f:id:vivid_783:20170924214006j:plain

f:id:vivid_783:20170924214011j:plain

f:id:vivid_783:20170924214023j:plain

f:id:vivid_783:20170924214035j:plain

キンミズヒキ

山頂まであと少し

 分岐に到着する。

左が「三つ峠山荘」。右は看板なし。

山頂に行きたいので右に進む。

f:id:vivid_783:20170924214139j:plain

f:id:vivid_783:20170924214142j:plain

登りづらい階段

f:id:vivid_783:20170924214144j:plain

カイフウロ(甲斐風露)。三つ峠で最初に発見された。

 最後に階段の急登を登ると、山小屋「四季楽園」の前へ飛び出す。

ここから山頂までは15分ほど。

休憩もほどほどに歩き出す。

f:id:vivid_783:20170924214236j:plain

f:id:vivid_783:20170924214242j:plain

フジアザミ。これもフォッサマグナ要素である。

電波塔

山頂付近にはNHKの電波塔がある。

山らしかぬ景観である。

でもこの電波塔のおかげで、下から見ると「三つ峠」は山座同定しやすいのです。(笑)

f:id:vivid_783:20170924214333j:plain

山頂へ到着

f:id:vivid_783:20170924214410j:plain

残念なことにガスガスで展望は何も見えない。

以前三つ峠に行った時は、裾まででっかく広がる富士山、南アルプスの展望に感動しました。

私の山仲間は三つ峠が初めてだったので、やっぱり見せてあげたかったです。

f:id:vivid_783:20170924214420j:plain

本当は、御巣鷹山、木無山も周回する予定でした。

三つ峠は、三つの山をハントしてこそだと意気込んでたものの、あまりの展望のなさにやる気も消沈。

素直に道を引き返して、三つ峠山荘まで進みコーヒータイムとすることとしました。

(御巣鷹山は、あの事件の御巣鷹山とは別物である。

事件のあったのは、奥秩父・金峰山よりも北側に位置する「御巣鷹山」。)

f:id:vivid_783:20170924214559j:plain

ウメバチソウ

f:id:vivid_783:20170924214600j:plain

マツムシソウ

三つ峠山荘でブレイクタイム

f:id:vivid_783:20170924214623j:plain

 今回の山ご飯は完全に富士山仕様でした。

ハイパワーガスに緑のたぬき。

私は未だかつて、山でカップ麺を食べたことはありません。

いつか富士山の山頂で緑のたぬきを食べたいな〜と思っていました。

今回も叶いませんでした。><

 

でも、さっきおむすび食べちゃったし、とりあえずは山仲間の持って来たコーヒーを飲みつつ、饅頭を食べる。

あれほど暑かったのに、止まると冷えてくる。風が吹くと寒い。

薄手のフリースと、ウィンドブレーカーを羽織った。

寒いね〜なんて、言いながら、次はお湯を沸かして、スープDELIを食べる。

コンビニで売っているのは、カップに入ってますが、これは袋売りです。

こっちの方が使い勝手がいいですね。

 

途中、ファミリーが登って来た。

ちっちゃい男の子が

「すごい!!すごい真っ白!!!すごーい!写真撮って!!!」

ガスガスの景色に感動していた。

私たちはその男の子に感動した。

好奇心旺盛。そういうことにも感動できるのってすごいよ。

 下山

さて、お腹も満腹になったことだし、下山します。

緑のたぬきはお腹いっぱいなので食べなかった。

これは富士山で食べなくてはならないのだ。

f:id:vivid_783:20170924214714j:plain

f:id:vivid_783:20170924214724j:plain

 帰り、滑りやすかったり、橋が斜めっていたり。慎重に歩く。

だらだらと、山仲間とお話ししながら下山。

f:id:vivid_783:20170924214818j:plain

f:id:vivid_783:20170924214826j:plain

 帰りはすぐだった。

舗装路を歩いて駐車場へ到着。

三つ峠グリーンセンターへ

そのあとは三つ峠グリーンセンターで入浴。

ここは、バーベキューをやってたり、テニスをやってたり、宿泊施設があったり研修所みたいな感じだった。

日帰り入浴は、町外の人は610円。

私たちで貸切状態。

風呂場も広くて「ひゃっふ!」状態でした。

ちなみに内風呂は、2つ、外に露天風呂もあります。竹酢露天風呂でした。

お湯の温度が熱くて、お湯の出る場所から一番離れたところに座っていたのに、明らかに熱いお湯がそっちからじわじわと流れて来ます。

早々に出る。これ、多分42度あるでしょ。(笑)

道の駅すばしり

帰りは「道の駅須走」に立ち寄った。

私は富士山麓の牛乳ソフト、350円

山仲間は富士山ソフト400円。

私のは特濃で美味しい、王道ソフト。

山仲間のは少し変っている。

アイスが2層になっていて、上部は白い特濃牛乳ソフト、下部は青い青薔薇ソフト。

少し味見をさせてもらったが、舐めた瞬間バラの良い香りが口の中に広がる。

味なのか、匂いなのかよくわからなくなった。 

おしゃれなソフトでした。

 今回のまとめ

急遽、富士登山のはずが、三つ峠山に。

パッとした判断で急遽変更。

富士山のよーく見える三ツ峠山に登ろうということになったのでした。

 

これはこれで楽しめましたが、やっぱり富士山に登りたかった…。

それでも久々の山登りにはちょうど良いトレーニングとなったのでした。