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里山で感じた遭難と道迷いの恐怖〜竜爪山のバリエーションルートを歩いてきた〜

 

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先週の日曜日に、静岡市葵区にある竜爪山に連れて行ってもらいました。

竜爪山は低山で地元の人に愛される山ですが、過去には遭難事件も発生しています。

 

 

 

今回歩いた道もまさに遭難の発生したルートです。

山の先輩と一緒に実際に歩いてみて、どんなところで道迷いが発生するのか?を実感。

今後の山登りに活かせる有意義な1日となりました。

 

(今回のルートは沢、岩、薮こぎはありませんが、マイナールートともいえない気がしたので、バリエーションルートと呼ばせていただきます。)

 

先週の地図読みで習ったことの実践も含め、私自身の忘備録としてまとめます。

 

日程:2017年3月11日(日)

目的地:竜爪山

目的:道迷いと遭難について学ぶ

天気:曇り時々晴れ。日陰に入ると肌寒い

メンバー:山の先輩と他複数人

 

 

 2017.6.13追記

記事内の写真が消えている部分がありました。元の写真も間違えて消してしまいました。何か良い方法はないか現在考え中です。記事が読みづらくなってしまいすみません。

 

竜爪山ってどんな山?

竜爪山は、静岡県葵区にある里山です。正しくは「文殊岳(1041m)」と「薬師岳(1051m)」の二つの山の総称として「竜爪山」と呼ばれています。

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↑竜爪山の場所

 

 

地元の人に愛されている

竜爪山は市街地からも近く、若者からご年配まで多くの人々に人気があります。

一般的なルートは「穂積神社」というところから登る方法です。その場合、片道コースタイムは70分程。帰りも50分で下山することができます。

 

 

他にもルートがたくさんある

しかし、竜爪山には他にもたくさんルートがあります。私の聞いた話によると20はあるのだとか。

そのため、道のような分岐がたくさんあり、知らぬ間に正規ルートから別ルートに迷い込み遭難する事例が多く発生しています。

 

先輩たちのような方々が協力して、正規ルートから外れないように赤テープをつけたり看板を設置したりして、道迷いを減らすための活動を行なっています。

 

竜爪山のことを「整備されすぎている」とおっしゃる方もいますが、それは遭難を防ぐために必要なことであり、少しでも正規ルートから外れてしまえばかなり危険な状況に陥ってしまいます。

 

今回、山の先輩にもなんども教わりましたが

「目印を見逃さない」

これがハイキングにおける基本であり絶対条件です。

 

 

 

 

竜爪山のバリエーションルートに連れていってもらった

今回歩いたルートは、そんな数多くあるルートの1つです。

竜爪山を整備している山の先輩に案内してもらった山であり、一緒に歩かなければ遭難の可能性のある危険な道であるため、ルートの細かい紹介は控えさせていただきます。

 

今回のルートは、基本的に

「尾根」を登る

「トラバース」する

「稜線」を歩く

「尾根」を降る

の4つです。

 

地図読みの実践

先週、私は地図読み講座で三上浩文ガイドから読図と藪漕ぎについて教わってきました。復習も兼ねて、地図読みで自分の居場所確認をしながら歩きました。

yamanchu.hatenablog.com 

※ちなみに山の先輩はルートを完全に把握しています。

私が勝手に地図読みをしながら後ろからついて行きました。

 

 

登山口〜尾根〜トラバース〜稜線まで

地図読みの基本として、スタート時点で自分の場所を把握しておきます。

しかし、私は初っ端から自分の場所が分からなくなってしまいました。

アスファルトで舗装された道を歩いたのですが、どこなのか全く分からず。

改めてGPSで現在地確認。地形図での地図読みの開始です。

 

尾根を進む

まずは尾根を進みます。

この場所は、木々の向こうに土が見えます。

これは隣の尾根が見えているのだと気づきました。

隣が沢地形で凹んでいて、その向こうの尾根が盛り上がっているためこう見えます。

 

トラバース道

トラバース道を進みます。途中途中、何度も沢を横切ります。場所の特定ポイントとして、沢を確認しながら歩きました。

何度も見ていくうちに沢の特徴もつかめてきました。

小さい沢には橋がかかっていたり、ゴロゴロした岩や倒木のある場所がだいたいそうでした。

 

進行方向の左手は崖です。道も狭いので油断できません。

かなり大きな沢を下ります。木々が倒れています。

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地形図と場所を照合。

青矢印の方向に向かって進みました。

 

地形図を見てると、竜爪山には複雑に入り組んだ沢地形が多くあることに気づきました。

私が山の先輩に「竜爪山て結構危ない沢が多いんですね。」と言うと、

「もし竜爪山で迷っても絶対に沢を降りちゃダメだよ。まず命は助からないからね。」

と教えてくれました。

 

なぜ竜爪山で死者が出るのか?と言う疑問。

その答えが分かった気がします。

 

もし、私自身が道迷いで、こんな沢に降り立ってしまったら。

その絶望感を想像するととても恐ろしいです。

 

たかが竜爪山なんていうのはありません。絶対に道に迷ってはいけないこと。万が一道に迷った時にどうするかというのは、誰もが身につけておくべき大切なことであると実感しました。

 

地形図ではこうなっている場所も

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実際は水が流れています。

  

 

稜線から山頂まで

稜線に登るまでは、隣に見える尾根や、横切る沢を判断材料にしていましたが、稜線というのは一番上を歩く訳なので沢も尾根も見つけにくくなってしまいました。

そんな時にどうするのか?これも先週学んだ成果を生かせそうです。

 

鞍部を確認する

稜線には、鞍部というのがあります。

地形図で確認する稜線は、起伏があまりないように感じますが、実際はしっかりと起伏があります。等高線の性質のため10m未満の起伏が表現されていないだけです。

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地形図の青丸のところ、左右がキュッとしまっています。

これが鞍部の特徴です。

逆に赤丸のところ、等高線が膨らんでいるところはピークになっています。

 

実際に歩いて見たらまさにその通りでした。

稜線では左右の地形がわからない分、足元の起伏によって判断します。

 

 

下山は尾根を下る

竜爪山において、沢地形を降ることは絶対のタブーなので、尾根を下りました。

 

尾根を下ることの危険性

ただ、尾根を下るのも危険がない訳ではありません。

先週の三上ガイドも、尾根を降りるのは難しいとおっしゃっていました。

尾根は構造的に上に行くほど狭くなっていきます。

ということは降るほどに広くなっていくということです。

万が一方向を間違えてしまったら遭難してしまいます。

 

広い尾根が危ない

山の先輩が私に先頭を歩かせてくれていたのですが、途中に一声。

「そっちは違うよ!」

もし、一人だったら「遭難」確定です。

この場所。

尾根は下に続いていますが、途中で尾根を外れて左方向に下る必要があります。

私は、左に曲がり損なって直進してしまいました。

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そして広い尾根の難しさといえば、特徴が掴みにくかったことです。

地形図と現地を見比べても居場所が分からない。

一応、「ここの尾根に乗ってる」ということは分かるのですが、この尾根の詳細な立ち位置までは分かりませんでした。

ひとまずGPSで現地確認して、コンパスの方向を頼りに進んでいましたが、その結果、違う方向に進んでしまいました。

 

 

 

低山における道迷いの恐怖

今回、竜爪山のバリエーションルートを歩いて、遭難の恐怖はかなり身近にあるものだと実感しました。

一歩でも正規ルートを外れてしまえば、そこはもう別世界です。

今回歩いた道も、本当に竜爪山か?と思ってしまいました。

特にあの複雑な沢地形は、もし迷った場合に命が助かる保証もなく、かなり恐ろしい場所でした。

 

 

一番大切なこと

竜爪山は皆んなに愛されるお手軽ハイキングの山である反面、遭難者の多い山でもあります。

 

正規ルートを外れないこと。

 

山の先輩が言っていた事、これは一番に意識するべきことだと思いました。

 

 

迷わないためには

私だけの力ではどうすることもできません。

足りない部分を他で補う必要があります。

 

詳しい人に連れて行ってもらう

まずは一人で行かないこと。ベテランに連れて行ってもらうことだと思います。

 

実は私は、時折山に行きたい衝動が爆発して一人でも行きたくなってしまいます。

 

周りの先輩たちに

「色々山に登って慣れてきた頃が一番危ないからね。」

とよく言われます。

 

そして、私は今ちょうど危なっかしい時期におります。(笑)

 

まだまだ初心者で、危険をすべて理解出来ていない今だからこそ。

 安全を一番に考えて、誰かと一緒に行く山登り、背伸びをしない山登りをしようと思っています。これは常日頃自分自身に言い聞かせていることです。

 

装備で補う

どんな山に登る時にも必ず

・地形図

・コンパス

は必携だと思いました。

そして、それを使いこなす技術もです。

 

そして私のように自分の居場所すらわからなくなる人は

GPS

 

もしこれらがなければ完全に終わりです。それこそ助かる命も助からないと思います。

 

技術を身につける

そしてやっぱり、自分自身の向上です。

今の私に必要なのは、「緊急時にも対応できる技術」だと思いました。

先週の地図読み講習や今回の山登りを通して、少しずつではありますが、前に進んできている気がします。

まだまだこれからの時間はたっぷりあるので、少しずつ技術の習得をして行きたいです。

 

 

 

今回のまとめ

今回歩いたところも、自分の力だけでは絶対に歩けないような場所でした。

山の先輩に色々教えてもらって、知識は増えたものの、もし私が一人で行って迷ってしまったら本当に絶望的です。

無知で山に登るのは怖いことです。

そして自分が無知であることに気づかない事も怖いことです。 

これからの山登りにつながるいい経験になりました。